はじめての災害ボランティア(2047文字)

京都府災害ボランティアセンターという常設のセンターが企画したボランティアバスに乗って1日だけ作業した。

http://fu-saigai-v.jp

 

バス3台で行き先は福知山、綾部、宮津に分かれて移動。

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バスの中で受付時に配られた小冊子に一読するよういわれ、注意点を簡潔に説明される。

 

1. 建物など、そこと分かるものは写さない。

(被災者に配慮するため)
2. ビブス(団体名の入ったタンクトップみたいなやつ)を着て、名札シールを貼る(怪しい人ではないと分かるように)。
3. 無理はしない。

 

私が行った宮津では、休憩所にクーラーがあり、トイレも仮設ではない。道具もほぼ揃っており、暑いので保健師さんも念のため待機。初めて参加するものとしては快適な環境だった。

 

先に現地入りして滞在している人がいて、その人から作業場所の指示をうける。初めは山に近い一箇所で、約30名全員で土砂出し作業という話だったが、そこから少し離れたお宅でも土砂出し、途中で側溝の土砂出しとかその他も加わった。

 

作業はひたすら土砂出し。

20分休んで5分(実際は10分位)日陰で休憩を繰り返し。聞いたときには、そんな緩くていいのか、と思ったけどやり始めると20分持たなかった。午前2時間、1時間昼食休憩後、午後2時間だったけど午前2時間で1日分肉体労働したくらいの疲労度だった。

 

土のうはめちゃくちゃ重い。

60×50cm位の小型の袋に8割土砂を入れるといっていたが、それも重い、継続的に作業することや女性も持つこと考えたら6割くらいか。

1mも離れていない隣の人に渡すのを続けるだけでぐったり。

 

途中から側溝からの土砂出しという作業に3人位と言われ、飽きっぽい私はそちらに回ることにした。確かに雨が降ったら溢れて排水できなさそうだ。

 

30度後半と言われたこの暑さ、私からすれば涼しい風もあって他の地区や連休の他の日よりはマシだった。

 

一緒に作業していた人が動きに力がない感じになり「休みます」と言った。私はその場で休むのではなく、休憩室に行くのを勧めた。しばらくして戻ってきたが、後から保健師さんが追いかけて来て「熱中症の症状が出てるから横になったほうがいい」と。保健師さんがいてくれたから助かった。

 

それから別の方にもらった塩分補給のタブレット。水は飲んでいたが塩分取った瞬間、疲れが和らいだ。その方は普段山に登るらしく、その時の装備と似ているという。

 

それ以降は、無料で頂ける冷やしたスポーツドリンクを1本、終わったあとも遠慮せず1本頂いた。その前にも水2本飲んでいたから、普段の3倍は飲んだ。水はあと2本持参していたがスポーツドリンクの方が身体に必要だし、遠慮しても冷やした労力が勿体ない。ただ、水は他にも使えるから、次からは水とスポーツドリンクの粉末かタブレットを持参しようと思う。

 

この地区では土のうもそれほど臭くもなかった。臭いという人もいたが、私からすれば夏場の台所、昔の側溝、ライフラインの通ってない被災地やらと比べても、普通より臭っていない。

 

恐らく、側溝も普段から掃除されていたからか、掘ると土砂だけでなく、岩や瓦、ガラスや陶器が出てきて、今回の災害で埋まったのだろう。普段からの自治活動のたまものではないかと思った。

 

予定より1時間前に終了をリーダーが決めた。作業が終わったわけではなく、炎天下であることを考慮してのこと。道具は全部水洗い。ブラシも水を貯めるでっかい長いトレー5, 6個あり、各自の長靴も洗うよう勧められる。男女の着替え場所も指示がある。

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こういうスペース自体、この地区は理想的にあってよかったと思う。広場とちょっとしたアスファルトスペースも各地に適度に必要だ。もしここがダメとして、隣の地区にあれば活動しやすいんだろうし。

 

そもそも土砂崩れの可能性のある場所に住むかどうか、それ自体も考えなくてはならない。ただ、土砂崩れの影響自体は山のすぐ際だけでなく、洪水も合わせて、思った以上に広範囲にわたる。

 

私は女性のなかでも、健康で体力ある方だと思うけど、それでも連続参加はやめといて良かった。初めて参加するなら、今回が40代という年齢や体力的に最後の丁度良い機会だったかもしれない(でも、普段から体力仕事してるとか、ちゃんと自分の体力を把握して作業を加減したり出来る人もいるから、結局人によるけど)。次からはこの体力や健康状態、環境が基準となって、参加可否や、自分なりの作業ペースを判断できる。

 

至れり尽くせりで申し訳なく、そんなボランティアバスなどの経費はどこから出てるんだろう、と参加した後でサイト内を探した。今回の活動についての募金先も出ていたので、自分のバス代とお世話してもらった代くらいは振り込んでおいた。

 

万が一、これが彼らの商売で、私は物見遊山の観光客だと他の人に言われたとしても、活動を継続的にやる上で一つの方法でいいと思う。

 

色々手配してくださっているボランティアセンターや被災地の方々には、活動に参加させて頂いたことに感謝しています。有難うございました。